テキスト(7.7)の導出は、$L=u_k^{\top}Xv_k-\mu(u_k^\top u_k-1)$の最大化ではなく、
$$L’:=u_k^{\top}Xv_k-\mu(u_k^\top u_k-1)-\lambda\sum_{i=1}^{k-1}(u_i^\top u_k)^2$$の最大化によって得られます。また、(7.7)の$u_k$は大きさが1である$u_1,\ldots,u_{k-1}$と直交しています。
数学的帰納法で、$h=1,\ldots,k-1$の場合に成立していて、$k$について正しいことを示します。$L’$を$u_k$で微分して0とおくと、$$Xv_k-2\mu u_k-2\lambda\sum_{i=1}^{k-1}u_i=0$$となり、左から$P_{k-1}^\perp$をかけると、$$P_{k-1}^\perp Xv_k-2\mu(I- \sum_{j=1}^{k-1}u_ju_j^\top )u_k-2\lambda\sum_{i=1}^{k-1}(I- \sum_{j=1}^{k-1}u_ju_j^\top )u_i=0$$となります。また$L’$を$\lambda$で微分すると$u_ku_j^\top =0$, $1\leq j\leq k-1$となり、また、数学的帰納法の仮定から、$i\leq j\leq k-1$について $u_iu_j^\top =\delta_{i,j}$が成立します。したがって、前式は、$$P_{k-1}^\perp Xv_k-2\mu u_k=0$$となり、$L’$を$\mu$で微分して0とおいて得られる$\mu^\top \mu=1$より、(7.7)が得られます。